披露宴で新郎新婦の背面に設置するフラワーアーチの制作

披露宴でフラワーアーチを飾りたいので作っていただけますか？
という連絡をいただいたのが2019年でした。

この年はまだ世の中が通常運転ですべてが動いていたので、
期日までに作ればいいのだと、簡単に引き受けることにしました。

ところが2020年に入ると新型コロナの影響ですべてがシャッフル。
フラワーアーチの設置日、すなわち新郎新婦の結婚式も延期の連絡があり
制作に対する気持ちも急激にクールダウン。

もっとも制作サイドは作業停止でよいのですが、
結婚式をおこなう2人にとっては考えには及ばない
事態になっていることは確かでした。

結論から言えば、現在すべてが終了した今、
困難にも負けず、見事に式を挙げた
2人は素晴らしかったです。
予測不能な感染症に対して
負けることなく目標を達成しました。

このブログを書いている12月中旬時点では
また全国で感染者が増えはじめ、政府や自治体は
またドタバタ劇を演じ、国民はキレのない対策に
振り回されています。

感染が少しおさまった今から1ヶ月前、
港区表参道にある式場で2人の結婚式は
無事行われました。

フラワーアーチ制作の準備

制作にあたってまず考えておかなければならないのは

フラワーアーチのイメージ
フラワーアーチの予算
フラワーアーチの構造
フラワーアーチの設置場所および設置時間
フラワーアーチの撤収

です。
フラワーアーチのイメージは
写真でこんな感じがいいと言うものをいただきました。
ただその通りにできるかどうかというのは大変悩み所でした。

フラーワーアーチの予算
本来私たちはドライフラワーや生花を使って作業するのですが、
高さ3mの大きさ。これだけの量になると、どのぐらいの値段になるのかが
判断しかねたので、
ひとまずアーティフィシャルを提案！
アーティフィシャルは最近かなり精度が上がってきており
遠目に見る分にはそれが造花であるのががわからない場合が多いです。
まずそこしっかりと伝えて、納得していただきました。
また予算に関してはこの段階で立てる事は難しく
ざっくりとした概算予算ということをお知らせします。

フラワーアーチの構造
庭で使う園芸用のフレームを使うことにしました。
ただ問題なのは屋外で使う場合、足下は地面にある程度埋めて固定できますが、
式場では床、壁には一切固定するものがなく、ましてやピン一つでも刺せない
のが条件です。したがって完全自立が必須です。

そのためには事前にシミュレーションをしなければなりませんでした。

マンションのエントランスで事前に組み立ててみました。

花を刺していくと、花の量でアーチに重量がましていくので
自立することがわかりました。

そしてこの時点で準備した【花】が足りるのかを調べておかなければいけません。
案の定端の花の数は足りませんでした。買い足しです。

披露宴にフラワーアーチがおよぼす演出度

フラワーアーチが披露宴に与える演出価値と言うのはわかりませんでした。
そんなに何回も披露宴に出たことがありません。

設置中、式場のマネージャーと話をしましたが、
フラワーアーチは久しぶりだということで、
何度も素晴らしいですねという賛辞の言葉をいただきました。
披露宴中新郎新婦と一緒に写真を撮る場所はフラワーアーチをバックに
撮るのが一番良いのらしく、この場所にアーチがあると、
写真が映えるそうです。「新郎新婦がきっと喜びます！」と
マネージャーは言ってました。

会場でのフラワーアーチの設置時間との戦い

問題は会場での情報です。事前に結婚式場の披露宴会場に入ることができません。
ほぼこれに関しては推測するしかありません。そして設置時間です。
何時間で作業できるのか？　会場の方からどのぐらい時間をもらえるのかは一切判りませんでした。

当日は午後3時に材料を持って、会場入りです。
そして時間を惜しんで制作に取り掛かりました。

披露宴会場は、式場のスタッフが披露宴のセッティングのために私たちの横では大人数が働いています。
その中でずうずうしくも作業しなければいけないでした。

5時を過ぎた頃でしょうか、マネージャーがやってきて、何時までかかりますか？　聞かれました。
この時点で組み立て作業は半分も終わっていません。
とりあえず7時までかかるそうですと言うと、気持ちよくお返事をいただきました。
結局、6時過ぎに作業は終了しました。

問題点はフラワーアーチが自立せず、前に傾いてしまい、急遽表参道から渋谷に行き、
東急ハンズで足下を固定する重しを探し、鉄アレイを買ってきて
フラワーアーチの足元に縛りつけました。