【Miss Rumphius】ミス ルピナスの絵本

ルピナスさん 絵本 コッペクラフトワークのバックヤード

【ミス ルピナス】は1982年にバーバラ・クーニーによりViking Booksから出版された子供向け絵本です。偶然宿泊した箱根のホテルの図書館で手にして、寝る前に興味半分で読んでから、気になっていました。

現在私の手元にあるのは英語版で、当時ホテルで読んだ日本語版は現在手に入れることができません。

英語のタイトルはMis Rumphius

この本の主役の女性の名前はルピナスでなく【ルンピウス】Rumphiusです。
この本の日本語タイトルは【ルピナスさん】です。
私はルンピウスとルピナスを混同していて、この英語タイトルがルピナスと
発音するものだと思っていました。恥ずかしいことにようやく違いに気づきました。

バーバラ・クーニーとRumphius

Miss Rumphiusは、1982年にViking Booksから出版されたバーバラ・クーニー作子供向け絵本です。この本は、世界をより美しくする方法を探していた架空の女性、ミス・アリス・ルンピウスが、ルピナスを野に植えることで見つけた人生の物語です。ルピナスの種をメイン州の海岸にまいた実在の女性ヒルダ・ハムリンや、クーニー自身が世界中を旅した経験から着想を得ています。

1983年に全米図書賞の絵本部門をウィリアム・スティーグ(デソト博士)と共同で受賞しました。 2007年のオンライン投票に基づき、全米教育協会が「教師が選ぶ子どものための本ベスト100」に本作を挙げました。 「2012年、School Library Journal誌の調査で「絵本トップ100」の13位にランクイン。メイン州図書館協会のルピナス賞は本書にちなんで名付けられたそうです。

www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

物語の展開

ルピナスさん

英語名はミス・ランフィスmiss-rumphius。
ルピナスさんは、海を見下ろす丘の上の小さなは家に住んでいます。そして、家のまわりには青や紫やピンクの花が綺麗に咲き乱れています。

ルピナスさんの本当の名前はアリスです。おじいさんが大きな船でアメリカに渡り、海辺の町に住むようになったのでした。

アリスのおじいさんは、船の先に飾る船首像を作ったり、帆船はんせんや海の彼方の知らない国々の絵を描く仕事をしていました。そして、おじいさんが忙しいときは、アリスも手伝って空を塗ったりしました。

夜になると、アリスはおじいさんに知らない国々のお話をしてもらいました。お話が終わると、大きくなったら知らない国々をまわり、おばあさんになったら海辺の町に住むのだとアリスは言います。

おじいさんは、それもいいことだがもう一つしなくてはいけないことがあると言います。それは、世の中を美しくするために何かすることだと言うのでした。

アリスが大きくなると、おじいさんとの約束に取り掛かるときがやってきます。まず、海から遠く離れた町に住み、その町にある図書館で本を探しにやってくる人たちのために働きます。そのころになるとアリスは、ミス・ランフィスと呼ばれるようになるのでした。

ミス・ランフィスは、ときどき公園にある温室を訪れ、ジャスミンの甘い香りに包まれながら南の島に想いを馳せます。そして、南の島を実際に訪れ、豊かな時間を過ごします。

ミス・ランフィスはそれ以外にも雪山やジャングル、それから砂漠などいろんな場所を訪れ、今までに見たことのないものや会ったことのない人々に出会います。

ところがある日、ラクダから降りた拍子に背中を痛めてしまいます。そのころ、ミス・ランフィスは遠くの国々を十分まわったので次は海辺の町に住むことを決めるのでした。

ミス・ランフィスは、海辺の家に住み始め、満足できる豊かな暮らしを手に入れます。でも、しなければいけないことがまだあったのです。それは、世の中を美しくするために何かすること。

ミス・ランフィスが世の中を美しくするために考え、行ったことはいったいどんなことでしょうか。アリス、ミス・ランフィス、そして最後にルピナスさんと呼ばれるようになったのはなぜでしょうか。

世界中を旅し、海辺に住み、そして世の中を美しくする、これらのおじいさんとの3つの約束を紡いだ素敵な絵本です。

ルピナスの花が選ばれた理由が知りたいと・・

この作品、私もとても好きなのですが、読むといつも思うのが「ルピナスさんは本当に幸せだったのだろうか?」ということです。

著者のバーバラ・クーニーは1917年にアメリカで生まれ、母は画家でした。
1917年といえば、その3年前に第一次世界大戦が始まり、翌年に終戦する、そういう時期です。

アートスクールで学生時代を過ごし、23歳の時に処女作を出版し、27歳で結婚、その翌年に第二次世界大戦が終戦。
子どもを2人出産した後に離婚し、32歳で連れ子が2人いる男性と再婚し6人家族となります。
40歳を過ぎてから世界各国を旅行するようになり、42歳と63歳の時にコールデコット賞(アメリカ最大の絵本賞)を受賞し、83歳になった2000年に亡くなります。

本作は1982年、クーニーが65歳の時に刊行し、翌年に全米図書賞を受賞した意欲作です。
1982年といえば、マイケル・ジャクソンの「スリラー」が大ヒットし、イギリスとアルゼンチンがフォークランド紛争を起こした、そういう頃です。

主人公のアリス(=ルピナスさん)の祖父は彫刻りやポスター等をつくるアート系の職人で、アリスは子どもの頃からその手伝いをし、大人になり図書館司書を経た後、祖父からの約束を果たすために世界中を旅します。
その後アリスは海沿いの一軒家に一人で住み、周辺にルピナスの種を撒いて咲かせ、人々を幸せな気持ちにさせました、という内容です。

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